Flagship Initiative · 重要構想

水圏BioGXイニシアチブ
— 微細藻類が解く、海の 4 つの課題。

日本の沿岸・閉鎖性湾・遊休漁港を Blue Hole として再定義し、 炭素隔離 / 水処理・資源循環 / 水産資源・生物多様性 / 衛星モニタリング の4つの分科会を束ねた社会実装プラットフォーム。 環境負債を多価値資産に転換する、日本発の統合アプローチです。

4
TRL Pilot Ready · 2026
1–3Gt
Microalgae CDR 栄養塩施肥 / NASEM 2022
$25–125/tCO₂
Target Cost NASEM 2022 · 2035
$3B
Annual Market 30 Mt × $100/t (2040 目標)
なぜ微細藻類による mCDR か · Why Microalgae mCDR?

海洋 CDR の主役は微細藻類だ

01

炭素隔離インパクトが必要

2050年ネットゼロには年間 10 Gt 以上の大気中 CO₂ 除去が必要。現状の耐久的 CDR は全世界で約 0.01 Gt/yr(State of CDR 2024)。 スケールアップの余地は約 1,000 倍。海洋規模の生物学的ポンプを人為的に強化する mCDR が不可欠。

02

微細藻類は 48 Gt · 全球の 40%、大型藻類の 48 倍

植物プランクトン(微細藻類)は年間 約 48 Gt-C を固定し、全球一次生産の 約 40% を担う。 大型藻類の固定量は約 1 Gt-C/yr に過ぎず、微細藻類はその 48 倍の炭素固定能力を持つ。 珪藻主体のブルームはさらにオパール ballast により深海沈降を加速できる。

03

日本近海には莫大なポテンシャル

伊勢湾・有明海・瀬戸内海・大阪湾・東京湾の 5 海域だけで N 流入は約 200,000 t-N/年(総量削減制度対象)。 栄養塩が豊富な半閉鎖性水域は Blue Hole システムの最適立地であり、 遊休漁港を活用した沿岸 CDR クラスターの先行展開が可能。

Concept · 全体像

制御型微細藻類ブルームによる
4 Axes 同時価値創出

閉鎖性湾・遊休漁港・埋立地内水域をBlue Hole化。栄養塩を調整しブルームを誘発、 収穫と沈降隔離の両経路で、単一機能のCDRを超える多機能プラットフォームを確立します。

BLUE HOLE CONCEPT · 統合概念図 半閉鎖性湾 × 制御型微細藻類ブルーム → 4 Axes の価値同時創出
Single-Purpose CDR を超えて: Blue Holeは地域課題(富栄養化・漁業衰退・生態系劣化)をCDR収益で解決する構造。 産業界・国自治体・アカデミア・民間の利害を一本化できる、日本発の統合プラットフォーム構想です。
Four Working Groups · 4 Axes / 分科会

4つの分科会で社会実装を並走させる

Axis 01 炭素隔離Blue Hole による深海炭素固定、 Axis 02 水処理・資源循環は微細藻類による N・P 除去とバイオマスカスケード、 Axis 03 多様性は一次生産者起点の食物網再構築、 Axis 04 衛星モニタリングは 4 ミッション融合の MRV 圧縮。 各分科会は独立したメトリクスと標準化ロードマップを持ちながら、Blue Hole 共通の実装レイヤを通じて相互に強化されます。 カードをクリックすると分科会ページへ遷移します。

01
Climate · CDR

炭素隔離

制御型微細藻類ブルーム (珪藻・ハプト藻中心) でRedfield比を操作、オパール・バラスト沈降により自然マリンスノーの5–20倍速で深海に炭素を固定。衛星×AIのMRVで$100–300/t帯の高耐久クレジットを発行する (State of CDR 2024)。

TRL 4
CDR Potential 1–3Gt
Target Cost $25–125/tCO₂
Open working group →
02
Water · Resource Circulation

水処理・資源循環

閉鎖性水域・下水・養殖排水の窒素リンを藻体に取込み回収。富栄養化の根本原因を除去し、下水処理3次処理の代替+上乗せとして自治体予算と連動可能。

N Uptake (HRAP) 3,600–6,200kg/ha·yr
P Uptake (HRAP) 360–700kg/ha·yr
OPEX削減 40–60%
Open working group →
03
Fishery · Biodiversity

水産資源・生物多様性

一次生産者起点で食物連鎖を再構築。一次生産の増強が中・高次生物生産に伝播することが鉄散布実験で観測されている (Boyd et al. 2007)。eDNA × 衛星で多様性指標を構築し、SD VISta / TNFD の co-benefit 枠で収益化。

Primary Production
底層DO改善 <2→>5mg/L
eDNA指標 メタバーコーディング
Open working group →
04
Satellite MRV

衛星からのモニタリング

Sentinel-3 OLCI (300m/<1.4日)・Sentinel-2 MSI (10–60m)・PACE OCI (約1km ハイパースペクトル)・Himawari AHI (500m–2km/10分) を融合。現場IoTブイと機械学習で欠測補間し、mCDR MRV の不確実性は現在 ±20–50% 帯 (State of CDR 2024) を段階的に圧縮することを目標とする。

Sentinel-3 OLCI 300m
Sentinel-2 MSI 10–60m
PACE OCI ~1km
Open working group →
Roadmap · 社会実装ロードマップ

2026 → 2040。パイロットから国家戦略へ。

2026 01

Pilot Ready

閉鎖性湾・遊休漁港での制御型ブルーム実証。産業界・国自治体・アカデミア・民間で共同運営スキームを設計。

2027 02

ボランタリークレジット等認証

Puro.earth / Verra など複数のボランタリークレジット認証への並列登録を進め、durable CDR 品質を担保する。

2030 03

Commercial Scale

沿岸5拠点・年100万tCO₂級運用。N・P総量規制と連動した自治体予算化。

2040 04

30 Mt-CO₂ / yr

$3B/yr 炭素クレジット市場 + 多様性・水質クレジットのスタック。

OPEX Engine · 経済的合理性

OPEX削減エンジンによる経済的合理性のある環境改善アクション

1 本のエンジニアリングブルームから、炭素・水・水産・多様性の 4 つの価値ストリームが並列に立ち上がる。各ストリームが OPEX を削減し、売上を積み増すことで、単独の mCDR では成立しない単位経済が正に転じる。

INPUT · 人為微細藻類ブルーム
  1. 01
    CO₂ capture 栄養塩制御 → 珪藻ブルーム誘導
  2. 02
    Fast sink オパール ballast 沈降 (自然の 5–20 倍)
  3. 03
    Deep storage 低温低酸素深層で 100–1,000 年隔離 · 3,000 万 tCO₂ / 年 (2040 目標)
COMPOUND VALUE STREAMS
FISHERY

水産物生産への活用

カスケードの一部を水産飼料に充当。飼料コスト削減 + 養殖事業者連携を通じて地域水産業に貢献。

→ 餌コスト削減
WATER

水浄化による価値化

微細藻類で N・P を除去し、閉鎖性水域の富栄養化を解消。自治体の水処理費を圧縮。

→ 環境価値・対価
BIOMASS

バイオマス付加価値化

脂質・タンパク・糖質・残渣・貝殻 CaCO₃ の 5 フラクションを段階的に有価化。

→ 製品収益
BIODIVERSITY

生物多様性回復

一次生産者起点の食物網再構築を eDNA × 衛星で定量化し、多様性 co-benefit を証跡化。

→ 多様性クレジット
OUTCOME
総 OPEX(運営費) 低下
カーボンクレジット $3.0B /年 (30 Mt × $100/t)
事業モデル 持続可能で高収益

本モデルは設計ターゲット。数値は NASEM 2022 / State of CDR 2024 / Acién 2012 / Falk 2011 等を基準とした試算値であり、パイロット実証で段階的に検証する。

Join the Initiative

産業界・国自治体・アカデミア・民間と、次のBlue Holeを共に設計する。

パイロット候補地・共同研究・産学連携のご相談を受け付けています。 水質・水産・炭素の3領域にまたがる統合設計を前提とした対話を歓迎します。

News · ニュース

最新情報

2026/1/30
水圏BioGX Initiativeキックオフシンポジウムを開催
水圏BioGXイニシアチブ キックオフシンポジウム
微細藻類とテクノロジーで実現する「カーボン・ウォーター・窒素」循環社会

イベント概要
【2026年1月30日(金) 開催】産学官金共創で挑む、水圏発のグリーンエコノミー

現代社会が直面する気候変動、水資源の枯渇、窒素循環の不全。これらの課題を一挙に解決し、持続可能な未来を築く鍵は、「リニアエコノミーからサーキュラーエコノミーへの転換」と「脱炭素型技術の実装」にあります。

このたび私たちは、水圏環境におけるバイオテクノロジーとグリーントランスフォーメーション(GX)の融合を推進し、持続可能な産業創出と環境再生を目指す「一般社団法人水圏BioGXイニシアチブ」を設立する運びとなりました。

【本法人の設立趣旨】
当法人は、微細藻類など水圏生物を活用したCO2削減、水質浄化、そして新たなバイオエコノミーの構築を目的としています。産学官の垣根を越え、技術実装とビジネスモデルの創出を加速させるプラットフォームとして活動してまいります。
【キックオフシンポジウム開催概要】
・日時:2026年1月30日(金)14:30〜19:45
・場所:Incubation CANVAS TOKYO(京橋エドグラン29F/東京駅八重洲南口より徒歩5分)
・内容:法人設立の背景、活動計画、講演、分科会紹介、ワークショップ、ネットワーキング
・参加費:5,000円
・お申込み(Peatix):https://biogx-symposium.peatix.com/